妊娠判定・妊婦健診

妊娠判定

一般的には妊娠したかどうかは「月経の遅れ」で予測しますが、月経周期の変動、ストレスや環境の変化などによって、月経が遅れるとことはよくあることです。「妊娠したかも?」と思ったら、ぜひクリニックを受診してください。

診断の流れ

妊娠を確認するために行う主な検査は、尿検査と内診です。すでにご自身で妊娠検査薬を用いチェックが済んでいる場合などは、尿検査はせず、問診の後に内診を受けていただきます。内診に引き続き、超音波による検査も行います。腟の内部にプローブ(触子)を入れる超音波検査で、赤ちゃんが入っている胎嚢という袋を確認します(内診・超音波ともに痛みをともなうものではありません)。

妊娠判定の時期

胎児の健全な発育と母体の健康のためにも、できるだけ早く妊娠を知ることが大切です。特に妊娠初期は薬剤の服用や栄養面、風疹などの感染症や放射線照射なども避けなければいけません。 喫煙や飲酒等の制限はもちろんです。

妊娠していた場合、通常の妊娠検査薬は月経予定日からおよそ1週間後で陽性反応を示します。月経予定日がよく分からない方は、心当たりのある性交日からおよそ2~3週間で陽性反応がでます。妊娠していても予定日の思い違いや月経周期の変動などにより、結果的に検査時期が早すぎて妊娠検査薬で「-」陰性と出ることもあります。「-」陰性と出ても生理が始まらない場合は、数日後に再検査をするか、クリニックまでご相談ください。月経が来たけれど、いつもとようすが違う(普段よりも出血が少なく月経の日数が少ないなど)という方も、早めにクリニックにご相談ください。

妊婦健診

当クリニックは分娩施設ではないので、夜間や時間外のリスクを考慮し、胎児心拍確認後、妊婦健診は初期から最長で28週までとなります。分娩予定日決定後、分娩される施設については、妊娠初期検査の結果も参考に患者さまと相談させていただきます。どの時期まで健診させていただくかは、患者さまのご希望をふまえ、分娩される施設と連携しながら決めさせていただきます。

妊婦健診施設と分娩施設を分担することをセミオープンシステムといいます。当クリニックとセミオープンシステムで連携している施設で分娩される場合は、28週ごろまで当クリニックでの妊娠管理が可能です。なお妊婦健診は主に松本松本眞希子医師、井出瞳医師、三村暢子医師が担当します。

里帰り分娩については、合併症の有無、妊娠初期検査結果および患者さまのご要望をもとに、適切な時期に、帰省直前まで診療してもらえる適切な施設を紹介させていただきます。できる限り患者さまのご要望にお応えするようにしておりますが、患者さまの健康状態によりましては里帰り分娩をおすすめしない場合もあります。

健診の費用は下記となります。

*土曜日は12週以降の妊婦健診を実施しておりません。

セミオープンシステム連携施設(五十音順)
杏林大学病院
慶應義塾大学病院
公立昭和病院
榊原記念病院
新家産婦人科
立川相互病院
東京都立多摩総合医療センター
東京衛生病院
武蔵野赤十字病院

1) 妊娠初期検査
妊婦健康診査受診票(青券・ピンク券)を使用して7~10週で実施します。検査項目は、東京都の推奨検査項目に準じています。自己負担額は16,400円です。

検査項目:超音波検査・子宮頸部細胞診・血液検査(末梢血液一般・血液像・随時血糖・血液型・不規則抗体・梅毒(RPR+TPL)・HBs抗原・HIV抗原抗体・風疹抗体・C型肝炎抗体・HbA1c・HTLV-1抗体)
2) 以後28週まで
2~4週間に1回の妊婦健診です。妊婦健康診査受診票(黄色券)を利用して、自己負担額は2,600円です。また検査を実施した場合は、追加費用がかかります。

妊娠関連乳がん

乳がんは増加傾向にあり、女性のがん全体の20%を占めます。特に妊娠中あるいは出産後1年以内、または授乳中に診断された乳がんは妊娠関連乳がんと定義され、最近、話題になることも多いです。特徴としては再発率が高く、特に授乳期乳がんは予後不良です。妊娠中期・後期・授乳期になるほど診断が難しく、診断が極端に遅れることが多々あり、これが予後不良の一因となっています。当クリニックでは妊娠初期に乳腺エコーによる乳がん検診をおすすめしています。費用は5,800円です。ただし、自覚症状のある方は保険診療になることもあります。